ドイツに寿司店を開店する計画があるので食材の輸出に詳しい方を紹介してほしいとの依頼があり、たまたま知り合いの方がいたのでお引き合わせをしました。
ヨーロッパには魚の鮮度という概念がなくそのため生の魚をしめるということがおこなわれていないそうです。そのためほんとうに美味しいお寿司を提供するには日本からしめた魚を冷凍で輸出する以外にないようです。
そこで食材の輸出に詳しい方の登場となるのですが、あるお話しを聞いていてショックなことがありました。

日本の食材を輸出するには数々の障壁があるのですが、その中でもっとも高い壁が福島県、宮城県、岩手県産のお魚でした。ヨーロッパの中でも特にドイツは原発問題には強い問題意識があるため依然として厳しい規制があるそうです。

日本人はとかく『熱しやすく冷めやすい』そしてともすると『喉元過ぎれば熱さを忘れる』という傾向があるのかもしれませんが、我々が受けた労苦というものは、我々自身で簡単に風化させてはいけないと感じました。(山浦)