またしても登山の話です。
先月、無事に富士山を登り終えました。それまでの3週連続登山トレーニング中はひたすらペースを上げながらのハードな特訓であり、無事登れるかどうかとても心配で景色を眺めたりする余裕はほとんどありませんでした。しかし登れてしまったので、これからは楽しく山登りがしたい!ということで、再び丹沢の塔ノ岳に登ってきました。(前回の登山についてはコチラ→
今度はヤビツ峠から二ノ塔、三ノ塔を経て山頂を目指し、大倉ルートで下山する表尾根ルート14キロのコースでした。

山はもう秋の気配を漂わせており、赤い果実をつけた植物やアザミ、野バラなど、大倉ルートと違う植生が目を楽しませてくれました。そしてこの日は涼しく空気も澄んでいたため、これまで2度登ってもまったく姿を見せてくれなかった富士山をやっと拝むことができ、他にも途中で宮ヶ瀬ダムを発見したりと、眺望を満喫することができました。

尾根伝いに進んでいくのは、ただひとつの山の頂を目指すのとは少し感覚が違います。「せっかくあの斜面を登ったのに下るのか!」という不満はそれなりにあるのですが、見えている次の山小屋までは意外に早く行けたりして、次々と踏破していく楽しみのようなものを感じました。登るときもあれば下るときもあり、一喜一憂せずに次の目的地を目指しながら行程そのものを楽しむのは、やはり人生に少し似ているようです。

塔ノ岳からの下りの2時間は、バスの時間を気にして途中からストックを手放して駆け降りていくような状態でした。「まだまだやれる…」と体力的な自信を得た一方で、翌日の筋肉痛は富士登山の時より激しかったので、今回も純粋に楽しんだというよりは「少し無理目にチャレンジする」ことを達成した感のある登山となりました。(黒川)