6月に予定されている建長寺の宿泊坐禅会、気がつけばもう3年連続の参禅となります。
これまで鶴見の総持寺や世田谷の龍雲寺、京都の勝林寺などで坐禅経験がありますが、初めてしっかりと坐禅に向き合ったのがこの坐禅会でした。

土曜の昼過ぎに集合してから翌日のお昼過ぎまで、24時間みっちり修行します。座っている時のみならず、食事も掃除もすべての活動が修行です。私語厳禁、スマホも禁止(そもそも山に電波が届きません)、坐禅だけでなく歩き方に至るまで全てにご指導があります。
大人になってからこれほど人に厳しく指導されたことはなく、初年度は結構な衝撃を受けました。去年はここでの修行に安息を覚えるほど日常が大変だったため(笑)、坐禅三昧の時間に幸せを覚えました。今年の自分はどう感じるのだろう、とちょっと楽しみにしています。

歴史ある建物の中で自分のペースで坐禅ができる夜坐の時間はとても贅沢な時間です。
ろうそくの明かりしかないお堂で虫の声を聞きながらただそこに「在る」ことを感じていると、昼間はついつい頭に浮かんでいた仕事のことやあらゆる雑念から、ふと自由になっていた自分に気がついたりします。
…と、気がついたその時点でもうその境地からは離れてしまっているわけですが、それでも日常ではなかなか味わえないひとときではあります。

建長寺の坐禅会は6月と12月に1泊2日で行われますが、総持寺は一泊参禅として毎月ではないものの隔月以上の頻度で行われています。それぞれ体験できる坐禅の作法は異なりますが、ご関心のある方は是非一度体験されてみてはいかがでしょうか。(黒川)