今年1月から取り組んでいたザ・リーダーシップ・サークル資格認定コースの全課程を修了し、このたび正式にTLCCP(TLC認定プラクティショナー)となることができました。

LCPとはリーダシップサークル・プロファイルの略で、「成人の成長ステージ」を理論的な背景として構築された能力開発のためのツールです。リーダーに求められる18のクリエイティブな資質と、リーダーシップの発揮を阻害する11のリアクティブな思い込みを自己評価と他者評価から測定し、相対値と実数の両方で結果が出されます。参加者は、サークル状にビジュアル化された結果表をプラクティショナーと共に読み解いて行くことで、自分の強みや弱み、危機的な状況でとりがちな態度、それがどのような過去経験や思い込みから生じているのかに気づくことができるプログラムです。

通常の360度評価と異なり結果は個人のみにフィードバックされますが、良くも悪くも自分の思い込みに気づき、「人にこう見られたい」「リーダーたるものこうでなければならない」という表層レベルではなく、行動や人と関わる態度をがらりと変えるきっかけとなるような気づきが得られる画期的なツールです。
私自身は事業承継の仕事とともにプロ・コーチとしても活動していますが、自分の経験から、中間管理職以上(特に経営幹部)の方々にこのプログラムをお勧めしたいと思い、プラクティショナー資格を取りました。結果に現れるのは『真実』ではなく、あくまでも「自分はこう思っている」「人にはこう見ている」というひとつの『事実』ですが、それに正面から向き合うのはなかなか勇気のいることです。が、仕事の課題や経営について本気で努力したことがある人なら誰でも、過去のやり方や古い考え方ではどうしても越えられないガラスの壁のようなものを感じたことがあるのではないでしょうか。そういう時に変えるべきことは何なのか、目をそらさず見つめるべきは何なのかを体感として理解でき、その後の行動を選択するための助けになるのがこのLCPだと思っています。

ものの見方を変えるのではなく、ものの見え方が変わる――考えや行動が次の次元へ移行するには、こうした体感覚としての気づきが必ず伴います。自分にはないと思っていた資質を人が評価してくれていたり、反対に良かれと思っていた態度が人には過剰にうつっていたりと、自分という人間を立体的にとらえることで、他者との関わりについても再認識できるのも本プログラムの優れた点です。気になる方は是非一度お試し下さい。(黒川)