前回の大山に続き、今週は同じく丹沢の塔ノ岳を登ってきました。
 標高1,491メートル、大倉ルートを選択したので約13キロという行程でしたが、先週より高く長いコースのわりには楽に登ることができました。2週続けての登山となったわけですが、早くも少し慣れたのでしょうか。

 7月に入り、梅雨は明けたものの前々日までの雨のおかげで山頂付近にはまたしても水蒸気が立ちこめており富士山は臨めず、眺めは楽しめませんでした。よって、またしてもただひたすら登ることに。しかも所々にぬかるみがあり、岩場も滑りやすいのでなかなか大変ではありました。しかし、より登ることに集中できたように思います。

 上やその先は見ず、ひたすら脚を進めることに集中していると、仕事や人生もそうなのだなぁと思えてきました。
 将来のことを心配しすぎたり、これから起こることをあれこれ考えていると、単純にエネルギーを消耗します。現在のこの一歩がなければ山頂までの踏破は達成されない、ならば地面を踏みしめて進むことに集中しようと素直に思うと、気持ちがとても楽になりました。これもまた山マジックなのでしょうか。

 また、ぜいぜい言いながら一目を憚らず頑張ることは(個人的には)日常生活ではあまりありません。ジムでトレーニングをしてもこれほど必死にやることはあまりないので、力を尽くして取り組むことは、単純に気持ちがいいなと思いました。
 あとは、純粋に水が旨い、ということでしょうか。スポーツドリンクより水。山頂でのご飯よりやっぱり水。全身くまなく使うと、シンプルなものが身体に入っていくのが心地よいらしい、という発見もありました。

 初級、中級の登山を経て、来週は上級編の富士山頂を目指します。
 3週連続の山登りで、何となく筋肉痛が常態化しつつありますが、やっと少しだけ楽しみになってきました。(黒川)