先日、丹沢の大山へ登ってきました。6月も最終週となり、かなり暑くなってきたので、日焼け対策については完全防備で臨みました。実際は山の中腹あたりから水蒸気で景色も何も見えず、よってほとんど日差しを受けることなく山を登り終えることができました(むしろ往復の平地を移動する間に焼けたような…)。

「人生において、どうしても越えたい山がある。」
「または長年放置していた課題がある。」
「いつか時が来たら、と思ってそのままにしていたものの、どう考えても条件が揃いつつあり、これはもう取り組むしかない、ということがある。」

 そんなものを一緒に背負いながら山を登りました。
 下社まで、つまり登山の動きに慣れるまでの冒頭が最も肉体的に辛かったように思います。
 前に進むのと上に登るのとでは感覚が違うこと、「あと○○○メートル」のような途中経過の情報はあまり欲しくないタイプらしいということ(笑)、水がとてもおいしかったり、少しの休息でも体力の回復を実感したりと、身体をフルに使うととても敏感になるということなど、様々な発見がありました。
 山頂ではガスの関係で眺望を楽しむことはできなかったのですが、しっかり達成感を味わうことができました。下りの方が大変だという心構えを持っていたのですが、ストックのおかげで重力が分散されるのか、想像より楽に下りることができました。

 トレッキングなどでは、歩きながら物思いにふけることもありますが、今回は結構必死で登ったため、頭の中をいろいろな思いがめぐる、ということはほぼありませんでした。無心であったわけでもなく、でも時折風の音を聞いたり動物の気配を感じたりしながらの道行きでした。
 これで富士山に挑むのはかなり練習不足なのでしょうが……今年はチャレンジ、してみたい、かもしれません。(黒川)